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2020年にPS5が登場したあたりから度々こういった質問をしている人をネット上で見かけるのだが、俺としては99%の人にPS5をお勧めしているし、この二択で悩んでいる人ほどゲーミングPCを買うべきでないと思っている。
今回はなぜ99%の人がゲーミングPCではなくPS5を買った方が幸せになれるのか、その理由について解説していこうと思う。
ここ最近「ゲーミング◯◯」という言葉をよく聞くけどそこに明確な定義は無い。モニター、キーボード、マウスといった周辺機器はともかく椅子や机といった家具、果ては毛布までもがゲーミングを名乗っている始末で、もはや何でもありの様相を呈している。
これらの特徴としては無駄に七色に光っている物が殆どで、視覚的な楽しさ以外特にメリットが無い。
光っててオシャレ
いや待てと。光ることは全く重要じゃない。お願いだからこれを読んでいるアナタは、そんなものに惑わされないでほしい。俺と同じ過ちを繰り返すな。
だからゲーミングPCも側面が透けてて内部が光っているからゲーミングPCというわけではない。じゃあ普通のパソコンと何が違うのかというと、グラフィックボード(グラボ)というパーツを搭載したパソコンというだけの話なんだ。
早い話がグラフィックボードは映像処理専門のパーツ。青鬼のような2Dのゲームやノベルゲームはともかく、モンスターハンターのような家庭用ゲーム機で発売されているような3Dのゲームはグラボがないと遊ぶことはできない。だからPCでガッツリゲームをするならグラボは必須と思ってもらえればOK
細かい話を端折ると、PCゲームの解像度やフレームレートはグラフィックボードの性能によって決まる。
ゲームが最低限動けばいいのか、そこそこの性能があればいいのか、もしくはゲーム機を遥かに超える性能が欲しいのか。各々の求めるものによってスペックを選ぶことができ、購入後もユーザーの手で性能をアップグレードしていけるのがゲーミングPCの特徴だ。
ではなぜ、そんな高性能で魅力的なゲーミングPCよりもPS5をおすすめするのか解説していきたいと思う。
冒頭から話している通りPS5は99%の人にお勧めできるゲーム機だ。99%とかお前話盛り過ぎだろって言いたい気持ちはわかるんだけど、PS5にはそれだけの魅力と価値があるという事を是非知ってもらいたい。
PS5の定価は66,980円と決して安くはない。しかしそこから得られる価値と体験を考えれば破格のコスパを実現している事がわかるはずだ。
これからPS5の価値について、66,980円でも安いと言ったワケを詳しく解説していくからぜひ聞いていってほしい。
【追記】2024/9/2から定価が通常盤¥79,980、デジタルエディション¥72,980円に値上がりましたが、この記事の結論に変わりはありません。
PS4の時代は4Kはまだまだ黎明期であらゆるコンテンツはフルHDが標準だった。それから約10年が経ち世間には4Kテレビが普及してテレビ放送やネット配信される動画は4Kに対応、PS5でもほぼ全てのソフトで4Kでのゲーム体験が可能となった。これによって55インチのような大型テレビに映しても全く画質の粗を感じる事なく、非常に高精細な映像美を迫力の大画面で堪能する事ができるようになったんだ。
24〜27インチが主流のPCモニターではその恩恵は薄いが、4Kコンテンツは大型テレビでこそ真価を発揮すると言っていい。そんな4Kでのゲーム体験をパソコンで得ようと思えばとても66,980円以内に収めるのは不可能。
グラボを搭載したPCはどんなに安くても10万は超えてしまうし、4Kの安定動作を目指すとなると少なくとも20万以上の出費は覚悟しなければならない。PS5ならそんな4Kのゲーム体験がたったの66,980円で手に入ってしまう。これを破格と言わずして何と言えばいいだろうか。
最近のゲームはPS5のような家庭用ゲーム機だけでなくPCに向けても発売されるようになってきたが、PC版はPS5版に比べてやや遅れて発売される事が多い。その理由は様々あるが、そのうちの一つはソフトメーカーとSONYとの間に「発売からこの期間はPS5でしか発売しませんよ」という独占契約が結ばれていることが挙げられる。
契約上では独占期間が終わればメーカーはPS5以外でも発売できるためPS5版の購入を見送ってPC版の発売を待つ人もいるのだが、必ずしも「独占が切れる=PC版が発売される」というわけではない。2015年に発売された「Bloodborne」や2020年にリメイクされた「Demon’s Souls」は発売からかなりの時間が経ってもPlayStationでしか発売されていないため、こういったゲームを遊びたいならPlayStationを買うしかない。
独占を解いた例としては2020年に発売された「Ghost of Tsushima」があり、このPC版は2024年5月17日に約4年越しでやっと発売となった。他には2023年6月22日に発売されたFF16。これは時限独占期間が6ヶ月と短いため、独占の切れる12月にはPC版が発売されるかと期待されていたが、2024年4月27日現在でも発売されていない。
PS5ではPCに先んじてゲームが遊べるという大きなメリットがある。
このようにゲームのPC版は発売されたり発売されなかったり数年遅れて発売されたりとまちまちなので、一概にPC版を待つということは単純に機会の損失でしかない。特にFFのようなストーリーものは数年経って発売される頃にはネタバレも全然OKの空気になっているため、それが嫌な人は気になっているゲームほど1日でも早くプレイするべきだと俺は思っている。
PC版の発売を待つなか不意にSNSを見てネタバレを踏んだらそれはもう…。なにせずっと楽しみにとっておいたデザートを赤の他人が何ひとつ悪びれることなく奪っていくんだ。やるせない気持ちになるのは必然。
いつ発売されるのかも分からないなか、これだけ情報の溢れたSNS社会でネタバレを回避し続けることはほぼ不可能。そんななかいつ出るかも分からないPC版を待ち続けることができるだろうか。そして何よりも自分が本当にやりたいゲームを我慢し続けることができるだろうか。
いや無理だ
ネタバレを避けるために気を遣ってストレスを溜めるのは本末転倒、そんな事をするくらいなら1日でも早くプレイするべき。寝かせれば寝かせるほど熱も冷めネタバレを食らう可能性も高くなる。発売から1年後にネタバレを食らったことを嘆いたとて誰も同情してくれないだろう。
PC版が「いつか」発売されるかもしれない。そんな不確定な「いつか」のためにホットな気持ちを犠牲にしてはいけない。最新のゲームをいち早く遊びたいならPS5を買った方がいい。
そして何よりもPS5で発売されるゲームはPS5で問題なく動作する。当たり前に聞こえるがこれはとても大きなメリットだ。
ゲーム機では動作が安定しているがPCでは動作が不安定…なんてのもありえない話ではない。その原因はPCの性能不足かもしれないしグラボ以外との相性かもしれないしゲーム側の調整不足かもしれない。
ゲーム機はPCと違い新作ソフトが出たとてスペック不足を気にする必要もないし、開発側は単一のマシンへの最適化を行うため動作の安定性も桁違いに高い。これは多くの人が見逃しがちなとても大きなメリットだ。
歴代のPlayStationは6〜7年で世代交代しており、PS4は2013年に発売され2020年までの7年間に渡って現役を務めており、PS5が発売されてからも「エルデンリング」や「バイオハザードRE4」といったタイトルがPS5版と合わせて発売されていた。
その前のPS3も2006年に発売されてから2016年ごろまで「メタルギアソリッドV」や「テイルズオブベルセリア」などの新作ソフトがPS4版と合わせて展開されていた。次世代機に比べれば画質やフレームレートは劣るが世代交代から数年は新作ソフトがリリースされる。
つまり合計10年程は同じハードで最新のゲームを遊ぶ事ができるということ。PS5もそれだけ息の長いハードになってくれることだろう。
精密機器にエラーや故障つきもの。長く使っていればPS5が何かしらのエラーを吐いてゲームが起動できなくなったり、電源が入らなくなることもあるだろう。最近なら高負荷のゲーム(FF16やモンハンワイルズ等)をプレイ中に熱暴走でシャットダウンするといったことも起きている
そんな時でも画一化された製品であるPS5は公式のサポート情報も公開されいているので解決方法を調べることが容易。全員が同じ製品を使っているので少し調べればそのエラーの原因は自分の使い方なのか、本体側の異常なのか見極めることができる。
故障の場合は有償で修理になるだろうが、公式のサポートを受けることができるのは安心できるポイント。
普段はゲームがメインだけど好きなアーティストのライブBlu-rayをたまに見る程度の人や、NetflixやHuluで配信されていないアニメや映画をレンタルしてきて観る人。そんな人にもPS5はうってつけだ。
というのもBlu-rayプレイヤーって結構高い。ピンキリではあるものの安くても大体10,000円はするし、パソコン用の外付けBlu-rayドライブも相場は8,000円あたりと割高で有料の再生ソフトも必要となる。無料のソフトもあるけど大抵は商品名の透かしが入るためせっかくの高画質も台無しだ。
だからPS5はゲームもできちゃうしBlu-rayプレイヤーとしても使えるからオイシイ。ついでに言うとNetflix、Hulu、YouTubeも見れてしまう、まさに現代のエンタメを詰め込んだ夢の機械といえるだろう。
これは殆どのゲーム機に言える事だが、家庭用ゲーム機のソフトは基本的にハードを跨いで遊べない。現にPS3やPS2はそのハードでしか遊べない。(PS3の初期型ではPS2との互換性があったがそれ以降の型では互換が切られている。)
リマスターやリメイクがされていないゲームを遊びたくなった場合はゲーム機を押入れから引っ張り出すという手間が発生するため、どうしても億劫になりがちで次第に遊ばなくなり埃をかぶることもしばしば。時にはハードが古くなり壊れてしまう事もあるだろう。それがゲーム機の独自性を高めているともいえるが、せっかく好きなゲームがあっても時代と共に遊べなくなっていくのは悲しいものだ。
とはいえPS5は99%のPS4ソフトとの互換性を維持している。近年ではゲームのDL版が賑わいを見せているため今後は各々が育てたライブラリを保持できるよう、互換性に力を入れていく可能性もあるかもしれない。
ここで俺が話したいのはPS5専用コントローラーの「DualSense」この一点。これがまあくっそ高い。そのお値段なんと定価9480円。色によっては9980円もする、コントローラーひとつでこの価格。そこらのゲームより高いのはマジでイカれてる。しかし悔しい事にDualSenseはその価格分の価値が十二分にある事を嫌でも納得させられてしまう程の出来栄え。
ひとたびコントローラーを握れば傘に当たる雨粒のような繊細な振動も感じとれ、ゲーム内で銃を撃つ時や物を引っ張るときにR2、L2トリガーが固くなったりと、体感的なアプローチによって生まれる圧倒的な没入感はDualSenseなしでは得られない。
しかしどんな物でも故障しないわけではない。幸い俺のコントローラーは3年経った今も壊れる気配はないが、ある日突然動かなくなる可能性はゼロではない。過去にPS4のコントローラーが故障して買い直そうと思った矢先、市場から消え失せており途方に暮れた時期もあった。もしもの時のために予備をストックしておきたいところだが、いかんせんこの価格では余分に買っておこうという気にもならない。
他の選択肢としては上位グレードとなるDualSense Edgeがある。これは細かなカスタマイズが可能な所謂プロコンで価格は29,981円と超高額。その他サードパーティの公式ライセンス品も同価格帯かそれ以上という状態。Amazonでよく見る中華の安物市場にもPS5用の商品が存在せず壊滅的。結局純正が一番安いし一番良いという結論になるため、ユーザー側には選択の余地が無い。良く言えばシンプル、悪く言えば窮屈といった状況。
やはりPS5はゲーム機である以上その機能はゲームに最適化されており、その性能を考えればPS5が価格以上のパフォーマンスを発揮しているのは明白だ。加えて多くの独占タイトルを揃えており、PlayStationでしか遊べないタイトルがあるのはもちろん、他のプラットフォームに先んじて遊べるというメリットもかなり大きい。
必要十分な性能を持ちつつ魅力的な独占タイトルを備えたPS5は99%の人に胸を張っておすすめできるゲーム機だ。
さて。ここからはゲーミングPCについて話していくのだが、冒頭でも話した通りこれは1%の廃人向けのマシンだと言わざるを得ない。しかしながら、もちろん良いところも沢山あるという事は念を押して言っておきたい。
ゲーミングPCはとにかく金がかかる。とにかく金がなきゃ始まらないし続けられない。
やたら高価な音響機器とか車やバイクのカスタムとか、他人が見れば一体なんでそんな大金を注ぎ込むのか理解できないような趣味。だけど好きな人にはそんなものは関係ない。必要だから金をかけるんじゃなくて、好きだから金をかけている。それこそがゲーミングPC。
最初に触れた「PS5と悩んでいる人ほどゲーミングPCを買うべきでない」と言ったのはこれが理由。迷う程度の人は絶対に買わないほうがいい。
ゲーミングPCの性能はグラボの性能次第で大幅に変わるため「ゲーミングPCの性能=グラフィックボードの性能」といっていい。厳密にはCPUやメモリといった他の要素も絡むんだけど話が複雑になるのでここでは省略させてもらう。とにかくゲーミングPCはグラボの性能次第で4K120fpsやフルHD240fpsなど、ゲーム機を遥かに超えるパフォーマンスを発揮することができるのが最大のメリットだ。
「4K120fpsで遊びたい」「とにかくフレームレートを上げたい(フルHD240fps)」などなど、ユーザーは各々の望むゲーム環境に合わせて欲しい性能を選べるのがゲーミングPCの魅力だ。
PC版のゲームではMODを使う事ができる。YouTubeに投稿されているキャラクターの外見を変更して面白おかしくしたりといった動画はだいたいこれで、なかには攻撃力を高くしたり無敵にしたりアイテムの個数を増やしたりといったチートに相当するものも存在する。
だから個人で楽しむ分には問題はないのだが、オンラインゲームでは明確な違反行為にあたるので対人ゲームで使用することは絶対にやめてもらいたい。なかにはMODの使用を認めていないゲームメーカーもあるので注意が必要だ。
とはいえ有志のMOD職人が世界には大勢いるのも事実なので、MODという文化を一概には否定できないが俺個人としてはおすすめはしない。だからどうしても興味がある人は、どんなトラブルが起きても誰もサポートはしてくれないことを理解した上で、完全自己責任でひっそりと楽しんでもらいたい。
インディーズの小規模タイトルは特にそうなんだけど「影廊」「8番出口」といった一人称視点のゲームや「青鬼」のようなRPGツクール製のフリーゲームなどは、今でこそいろいろなプラットフォームで遊べるけどはじめはPCでしか遊べなかった。
個人制作で評価の高いホラーゲームを制作しているチラズアートの作品なんかもPCでしか遊べないし、大人の紳士向けのゲームもPCでしか遊べないからそういったものに触れたい人は迷わずPC一択だ。これははほんの一例でしかなく、まだ発見されていないインディーゲームはネットの海に山ほど転がっている。こういったものを漁って楽しめるのもゲーミングPCの魅力だろう。
PCでゲームを購入する場合「Steam」や「Epic games」といったオンラインのストアで購入する事になる。PS5でいうPS storeやSwitchのニンテンドーeショップのようなもので、ここで購入したソフトはアカウントに紐づいているため、パソコンを買い替えても遊べるというわけだ。
ゲーム機の場合は互換性の問題があるため、過去にPS storeで購入したPS3のゲームは現行のPS5では遊べないが、PCでそれを考える必要はほぼない。強いていえば対応OSの違いだがゲーム機にも発売されているようなタイトルの殆どはMacには非対応なので、Windowsを使い続けている限りPCを買い替えてもゲームを丸々引き継ぐことができる。
これはゲーム機には無い大きなメリットだろう。Xboxを除いて。
ゲーム機の場合は専用のコントローラーが用意されているため基本的に純正以外は使えないが、PCにはそういった制限は無くよっぽどの粗悪品でない限り何でも使うことができる。Amazonで売られている大抵のコントローラーは使用できるし、最近ではPS5やSwitchのようなゲーム機専用のコントローラーも使用できるようになってきた。ほかにもキーボードとマウスによる操作も可能でとにかく自由度が高い。
PS5のコントローラーは9,000円と高価だが、安いコントローラーなら3,000円あたりで購入できるためもし使い潰したとても替えが効くし連射機能や背面ボタンを搭載したものもあるため、多くの選択肢の中から自分に合ったコントローラーを探す楽しみもあるだろう。
ゲーム機でモンハンのマルチプレイといったオンライン要素を楽しむ場合はサブスクへの加入が必須となる。PS5の場合は850円/月〜、Switchの場合306円/月〜でランニングコストがかかるがPCでは無料で利用可能。自分がどのようなゲームをメインで遊ぶのかによっては、大きなメリットになるだろう。
PS5でもライブ配信はできるがPS5上で実行できるものに限られ配信プラットフォームもYouTubeかTwitchのみとなっているが、PCならキャプチャーボードを購入すればNintendo SwitchやPC専用ゲーム、PS2やゲームキューブといった過去のゲームのライブ配信もできる。配信プラットフォームもYouTubeに限らず自由に選ぶことができるので、ゲーム配信に興味があるならゲーミングPCを買うべきだろう。
言わずもがなゲーミングPCはくっそ高い。ガレリアのゲーミングPCはエントリーモデルで15万程度、ミドルクラスが20〜30万、ハイエンドなら30万以上といった具合にどんどん値段が上がっていく。入門機ともいえるエントリーモデルでさえ15万と高額なため、そもそもの敷居がかなり高いのだ。
上記のサイトによると「エルデンリング」におけるRTX4060のパフォーマンスは4K37fps、1440pで59fps。
PS5は画質優先で4K45fps、パフォーマンス優先1620p60fpsなのでエルデンリングにおけるRTX4060の性能はPS5より同程度である事がわかる。PS5版でのグラフィック設定がPC版におけるどれに相当するのかはわからないが、数値だけを見ればPS5版エルデンリングのパフォーマンスをパソコンで欲しいなら15万の出費は覚悟しなければならない。
一方でPS5は6.7万で買えてしまう。15万も払ったのに6.7万のゲーム機と同程度の性能なんてやるせない。だからどうせ買うならPS5よりも高性能なモデルを買った方が幸せになれるだろう。ただそうなると価格は20〜30万なんてザラだから、ゲームのためにそれだけの大金をかけられる人が一体どれだけいるのかって話になってくる。俺が「金ジャブの嗜好品」と言ったのはこういう事。
ゲーミングPCが高いならグラボだけ買えばいいんじゃね?って思うだろうけどグラフィックボードも死ぬほど高い。こんな板切れ一枚でこんなにするの?ってくらい高い。価格.comでメーカーをASUSに限定してGeForceの現世代のグラフィックボードの最安価格(2024/2/4時点)を調べたものがこちら。
RTX4090 | 369,800円 |
RTX4080 SUPER | 212,411円 |
RTX4080 | 219,500円 |
RTX4070 Ti SUPER | 163,490円 |
RTX4070 Ti | 129,800円 |
RTX4070 SUPER | 114,980円 |
RTX4070 | 85,980円 |
RTX4060 Ti | 60,980円 |
RTX4060 | 52,680円 |
左側の欄はグラフィックボードの型番。とりあえず数字が大きくて、後ろに文字がついてるほど性能が高いと思ってもらえれば大丈夫。そして右側は価格なんだけど、性能が上がる程べらぼうに高くなっていく。先ほど話したPS5とスペックが近いRTX4060ですら52,680円と、PS5の定価である66,980円と大差無い。パソコンでゲームをするためには大金が必要な事が分かってもらえたと思う。
そんな高い金を払っても世知辛いことにPCゲームは確実に動作するという保証がない。というのもPCのスペックや使用環境は十人十色で、環境が統一されているゲーム機と違って最適化が非常に難しいのだ。さらにグラボには大きく分けてGeForceとRadeonの二種類あるのだがGeForceでは安定していたけどRadeonだとカクついたり、ゲームによってはグラボのスペックほどパフォーマンスが伸びが悪いなんてこともしばしば。
他にもCPUなど各種パーツとの相性問題もあるため、高いものを買えば必ずいい体験が約束されているとは限らないのだ。
それにPC版はゲーム毎に要求されるスペックが異なる。ソフトがハードに合わせてくれるゲーム機と違って、PC版はハードをゲームに合わせる必要がある。
2020年にPS4で発売されたFF7リメイク。このPC版が2023年に発売されたのだが、このゲームで当時のエントリーモデルのRTX3060を使用して4K動作させた場合のフレームレートは77fps。
一方FF7リメイクの2年後、2022年に発売されたエルデンリング。こちらも同じくRTX3060を使用し、4Kで実行した場合のフレームレートは平均で37fps。同じグラフィックボードでもゲームが違えばパフォーマンスは約半分になってしまう事もある。
しかもゲームのグラフィックは進化し続けているのでその要求スペックも年々上がり続けている。つまりPCの場合は時間が経つほどスペックが不足してくるため、買った当初こそ高画質、高フレーレートが実現可能だがその環境が続くのはとても短い。
2024年にPCに発売されたHorizon Forbidden West。推奨スペック表を見てもらえば分かるが、PS5版のパフォーマンスである4K30fps以上を求めるならRTX3070が必要となる。そして4年前のFF7リメイクで4K77fpsを叩き出していたRTX3060もこのタイトルでは1080p60fpsの推奨環境となっている。
4Kが欲しくてお金をかけて買ったゲーミングPCでも数年後には性能が足りなくなり、望んだプレイ環境は手に入らないかもしれない。ゲーミングPCにはそんなリスクが常につきまとう。
これはゲーミングPCを買う理由にもよるのだが、それがもし「4K60fpsが欲しい」だったら、今後も金に糸目をつけない覚悟が必要になる。なぜならグラボは超高いし最新のゲームで4K60fpsを安定させるには10万近い価格のミドルクラスのグラフィックボードが必要になる。加えて年々ゲームに求められるスペックは上がっていくから現役期間も短い。
今は4K60fpsでプレイできていても2、3年後にはスペックが足りず、望んだ環境が実現できない可能性も出てくることを考えると、理想の環境を維持し続けるためには多くの資金を投じる必要があるのだ。ここに少しでも違和感や抵抗を感じるなら手を出さない方がいい。俺にはとても無理。
ゲーム機の場合はエラーが出てもエラーコードを検索して対処することが容易だったが、これがPCとなるとそう簡単にはいかない。なぜかゲームを起動できなかったり、起動はできたけど画面がカクついたり、予期せぬエラーが出てゲームが強制終了したりした時、まずはその原因を探すところから始めければならない。
それが自分の使い方の問題なのか、ゲーム側の問題なのか、PC本体の問題なのか。PCの問題ならば問題が起きているのはどのパーツが、どのソフトが原因なのか…それをひとつひとつ特定する必要がある。お手上げになって誰かに質問しようにも誰もが同じパソコンを使っているわけではないので正確な答えがもらえる可能性は薄い。
マザーボード、CPU、メモリ、SSD、グラボ。一人一人それぞれ環境が異なるため、エラーの原因を自分で探り対処しなければならない。前提としてある程度の知識がないと宝の持ち腐れになりかねない。
ゲーミングPCは自由度と性能の高さが魅力だが、その分どうしても価格が跳ね上がってしまう。比較対象であるPS5と同程度の性能ですら価格帯は約15万と高額なため、そもそもパソコンでゲームをするための敷居が高い。
そのうえエントリークラスのゲーミングPCを買ってしまうとPS5と大差ない性能なのに2倍以上の金額を払うことになるうえ、2〜3年後にスペック不足を嘆くことになりかねないので、どうせ買うなら初めから奮発してミドルクラス以上のモデルを買う事をお勧めする。
いずれにしても潤沢な資金があるならの話にはなるが。
PS5はゲーム機、ゲームをする為に買うものだ。一方でPCは複合機、基本なんでもできるけどゲームもできるというもの。PS5とパソコンではやれる事が違うから、もしあなたがパソコンでしかできない事がやりたいならそもそもPS5と迷う必要はない。
なぜなら
これらは逆立ちしたってPS5では手に入らない。だから上記の項目に当てはまる人はPS5と悩む必要なんかなくて、一刻も早くゲーミングPCを買うべき。逆にこれに当てはまらない人は全員PS5でいい。だから悩んでいる人はまず、自分のやりたい事をはっきりさせることが重要だ。
そこが明確なら自分がどちらを買うべきかなんてすぐに分かるし迷う必要も無い。単純に自分のニーズを満たしてくれるものを買えばいいだけの話なんだ。
繰り返しにはなるけど俺の結論としては99%の人はPS5がおすすめです。コストパフォーマンスの高さ、独占タイトルを遊べること、そして何よりも長期的な安定動作性がゲーム機最大のメリットだから。
俺は声を大にして言います
ゲームを遊びたいならゲーム機を買ってください
それでも、それでもまだ迷ってしまう人のために、今回の記事で紹介してきた重要なポイントをまとめます。
このリストに1つでも当てはまる人、かつ
この二つを満たせる人なら迷わずゲーミングPCを買ってください。
赤文字は特に重要なポイント。購入する前にいま一度ゲーミングPCは金のかかる趣味であることや、トラブルに自力で対応しなければならないということを念頭に置きつつ、自分の収入や貯金とじっくりにらめっこして購入するモデルを決めてもらいたい。
そしてこのリストに当てはまらなかった人はPS5を買いましょう。心配しなくてもここまで説明してきた通り、PS5で十分快適なゲームライフを送れるから安心してほしい。
とまあ、ここまで散々話してきたけど、結局のところこれはどっちが優れているという話ではなくて、各々のニーズに合わせて欲しい物を選ぶという極めて単純な話でしかない。ゲーミングPCとPS5それぞれにメリット・デメリットがあり、それを俺たち消費者は適切に判断して選ぶ、ただそれだけなんだ。
だから
ゲーム機とか性能低すぎwww
そんな札束の殴り合いしかできない「ぼくのパソコンはすごいんだぞ!」と言わんばかりの人達は放っておいて、本当に自分に合ったモノを選んでください。
そしてゲームを楽しんでください。
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