【PS5を買え】PS5とゲーミングPCはどちらを買うべきか【餅は餅屋】
2020年にPS5が登場したあたりから度々こういった質問をしている人をネット上で見かけるのだが、俺としては99%の人にPS5をお勧めしているし、この二択で悩んでいる人ほどゲーミングPCを買うべきでないと思っている。
今回はなぜ99%の人がゲーミングPCではなくPS5を買った方が幸せになれるのか、その理由について解説していこうと思う。
そもそもゲーミングPCとは
ここ最近「ゲーミング◯◯」という言葉をよく聞くがそこに明確な定義は無く、モニター、キーボード、マウスといった周辺機器はともかく、椅子や机といった家具、果ては毛布までもがゲーミングを名乗っている始末で、もはや何でもありの様相を呈している。
これらの特徴としては無駄に七色に光っている物が殆どで、視覚的な楽しさ以外特にメリットが無い。
光っててオシャレ
いや待てと。光ることは全く重要じゃないんだ。お願いだからこれを読んでいるアナタは、こんなものに惑わされないでほしい。俺と同じ過ちを繰り返すな。
LEDなんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ。
重要なのはグラフィックボード
だからゲーミングPCも側面が透けてて内部が光っているからゲーミングPCというわけではない。じゃあ普通のパソコンと何が違うのかというと、グラフィックボード(グラボ)というパーツを搭載したパソコンというだけの話なんだ。
青鬼のような2Dのゲームやノベルゲームはともかく、モンスターハンターのような家庭用ゲーム機で発売されているような高品質なゲームはグラボがないと遊ぶことはできない。だから「グラボ=3Dゲームに必須」と思ってもらえればOK
ゲーミングPCの性能はグラボ次第
細かい話を端折ると、ゲームの解像度やフレームレートはグラフィックボードの性能によって決まる。
ゲームが最低限動けばいいのか、そこそこの性能があればいいのか、もしくはゲーム機を遥かに超える性能が欲しいのか。
各々の求めるものによってスペックを選ぶことができ、購入後もユーザーの手で性能をアップグレードしていけるのがゲーミングPCの特徴だ。
ではなぜ、そんな高性能で魅力的なゲーミングPCよりもPS5をおすすめするのか解説していきたいと思う。
99%の人はPS5で満足できる
冒頭から話している通りPS5は99%の人にお勧めできるゲーム機だ。
99%とかお前話盛り過ぎだろって言いたい気持ちはわかるんだけど、PS5にはそれだけの魅力と価値があるという事を是非知ってもらいたい。
PS5は最高の家庭用ゲーム機
結論から言うとPS5は最高の家庭用ゲーム機だ。
最高?Xboxの方がスペック高いだろ。
確かにスペック上それは事実だが、そんなものは所詮どんぐりの背比べでしかない。ゲーム機を選ぶ時はスペックよりも遊びたいソフトがあるかどうかで考えるべきだ。
だからXboxでしか遊べないゲームを遊びたいとか、ゲームパスで色々遊んでみたい人は迷わずXboxを買ってほしい。
66,980円でも破格
PS5の定価は66,980円と決して安くはない。しかしそこから得られる価値を考えれば破格のコスパを実現している事がわかるはずだ。
これからPS5の価値について、66,980円でも安いと言ったワケを詳しく解説していくからぜひ聞いていってほしい。
PS5の特徴
1/7 66,980円で4Kゲームが遊べる
PS4の時代は4Kはまだまだ黎明期であらゆるコンテンツはフルHDが標準的だった。それから約10年が経ち世間には4Kテレビが普及し、テレビ放送やネット配信される動画は4Kに対応し、PS5でもほぼ全てのソフトで4Kでのゲーム体験が可能となった。
これによって何が変わったかというと55インチの大型テレビに映しても全く画質の粗を感じる事なく、非常に高精細な映像美を迫力の大画面で堪能する事ができるようになったんだ。24〜27インチが主流のPCモニターではその恩恵は薄いが、4Kは大型テレビでこそ真価を発揮すると言っていい。
そんな4Kでのゲーム体験をパソコンで得ようと思えば、とても66,980円以内に収めるのは不可能。グラボを搭載したPCはどんなに安くても10万は超えてしまうし、4Kの安定動作を目指すとなると少なくとも20万以上の出費は覚悟しなければならない。
PS5ならそんな4Kのゲーム体験がたったの66,980円で手に入ってしまう。これを破格と言わずして何と言えばいいだろうか。
パフォーマンス優先モードも魅力的
でも4Kテレビって結構な値段するし、ゲームのためにわざわざテレビを買い替えるのはちょっと…。
ゲーム用のモニターはフルHDだし別に4Kは必要ないかな。
そんな人もいるだろう。確かに4Kを求めない場合PS5の価値は少々薄れてしまう。でも大丈夫、PS5の価値は4Kだけじゃない。
PS5では4K解像度のグラフィック優先モードのほかに、パフォーマンス優先モードによる60fps動作が可能なんだ。
「fps」って何ぞや?という人は以下の動画を見てもらいたい。
「fps = フレームレート」
1秒間に画面が書き換わる回数のこと。
fpsは映像の滑らかさを示す値で、これがグラフィック優先モードだと基本的に4K30fpsなのだが、パフォーマンス優先モードにすると解像度を下げる代わりにフレームレートを60fpsに引き上げる事ができる。
要するに残像感が消えてより滑らかな映像になるというわけだ。特に動きの激しいアクションゲームではその違いを如実に感じる事だろう。60fpsの滑らかさは一度知ってしまうとなかなか手放せない。
120fpsはどうした?
確かにPS5はスペック上その数値も出るけどそれに対応するソフトはごく僅か。しかも主観ではあるが120fpsと60fpsを肉眼で見分けるのは超難しい。
少なくとも俺にとっては「言われてみれば…」と思うくらいの違いなので、1フレームが勝敗を分けるガチガチのFPSプレイヤーや格闘ゲーマー以外は気にしなくて大丈夫。
画質の劣化はゲームによりけり
でもフレームレートは上がっても画質を犠牲にすることになるんでしょ?
確かにその通り。しかしそれはゲームによるところが大きい。俺が知る限りでも画質の劣化はゲームによって差が激しく、大きく画質を損なうものもあれば画質が殆ど変わらないものもある。
俺もプレイした事があるゲームを例に、一緒に確認してみよう。
高画質かつ60fpsのゲームプレイ
まずはエルデンリング、これらはパフォーマンス優先モードにしても大きな画質の変化は感じとれなかった。
比較動画では映像を拡大してそれぞれの比較をしているが、ゲームとして動かしていれば全く気がつかない。つまりそれくらい細かく比較しないと気づかないレベルの差しかない。
こういったゲームではグラフィック優先モードと遜色ない映像体験をしながら、60fpsの滑らかなゲーム体験も可能なのでパフォーマンス優先モード一択だ。
画質を大きく損なうタイトルもある
一方でFF7リバースは画質を大きく損なってしまっていた。スマホだと分かりづらいが55インチのテレビではその違いを如実に感じてしまう。
グラフィックに力を入れている作品は特に映像処理が重いため、テクスチャの品質をガッツリ落としたり、街のNPCを減らしたりする事で60fpsを実現している。
しかしこういったリアルが売りのゲームでは解像度を落とした影響でせっかくの美しい風景もボヤけてしまうし、街のNPCが消えると生活感が消えてリアリティが失われるしで失うものが大きい。
美麗な映像と操作の滑らかさのどちらを取るかは各々の自由だが、俺はこういったゲームではグラフィックを堪能するために解像度優先モードで遊ぶことをお勧めしたい。30fpsなんて耐えられないという人が一定数居るけど、1時間もやってれば何も気にならなくなるから心配いらない。人間の脳は慣れる。
フルHD環境ではノーダメージ
とはいえ、ここまで話した画質の劣化というのはあくまで4K環境での話。
モニターやテレビの解像度がフルHDとか、画面の大きさが24〜27インチの場合はそもそも失うものが無いのでパフォーマンスモード一択でOK。
2/7 最新ゲームを最速で遊べる
最近のゲームはPS5のような家庭用ゲーム機だけでなくPCに向けても発売されるようになってきたが、PC版はPS5版に比べてやや遅れて発売される事が多い。
それはPCへの最適化という理由もあるが、ソフトメーカーとSONYとの間に「発売からこの期間はPS5でしか発売しませんよ」という独占契約が結ばれている事も挙げられる。
だから契約上この独占期間が終わればメーカーはPS5以外でも発売できるため「待てばPCでも遊べる」という考えの人もおり、PS5版の購入を見送ってPC版の発売を待つ人もいるのだが、必ずしも「独占が切れる=PC版が発売される」というわけではない。
PlayStationの独占or時限独占ソフト
2015年に発売された「Bloodborne」や2020年にリメイクされた「Demon’s Souls」は発売からかなりの時間が経ってもPlayStationが独占しているため、こういったゲームを遊びたいならPlayStationを買うしかない。
独占を解いた例としては2020年に発売された「Ghost of Tsushima」があり、このPC版は2024年5月17日に約4年越しでやっと発売となった。
他には2023年6月22日に発売されたFF16。これは時限独占期間が6ヶ月と短いため、独占の切れる12月にはPC版が発売されるかと期待されていたが、2024年4月27日現在でも発売されていない。
公式によると「最適化の最終段階を把握しようとしているところ」とのことで、要求スペックはある程度高くなるが、2024年内の発売を予定しているらしい。
購入の見送り=機会の損失
このようにゲームのPC版は発売されたり発売されなかったり、かなり遅れて発売されたりとまちまちなので、一概にPC版を待つということは単純に機会の損失でしかない。
特にFFのようなストーリーものではネタバレを喰らう可能性が日に日に高くなっていくので、気になっているゲームほど1日でも早くプレイするべきだと俺は思っている。
PC版の発売を待つなか不意にTwitterやTikTokを見てネタバレを踏んだ日には超特大のため息を吐く事になるだろう。なにせずっと楽しみにとっておいたデザートを赤の他人が何ひとつ悪びれることなく奪っていくんだ。やるせない気持ちになるのは必然だ。
発売から一年以上もの間、これだけ情報の溢れたSNS社会でネタバレを回避し続けることができるだろうか。ネタバレを踏むかもしれないというストレスを抱えながら、いつ出るかも分からないPC版を待ち続けることができるだろうか。そして何よりも自分が本当にやりたいゲームを我慢し続けることができるだろうか。
いや無理だ
鉄は熱いうちに打て
ネタバレを踏まないためにSNSを控えるといった対策も結構だけど、娯楽のために気を遣ってストレスを溜めて日々の生活を犠牲にするのは本末転倒だ。そんな事をするくらいなら1日でも早くプレイするべき。
寝かせれば寝かせるほど熱も冷めSNSにネタバレも溢れてくる。PC版が「いつか」発売されるかもしれない。そんな不確定な「いつか」のためにホットな気持ちを犠牲にしてはいけない。
最新のゲームをいち早く遊びたいならPS5を買った方がいい。
3/7 発売から最低でも6〜7年は現役で遊べる
歴代のPlayStationは6〜7年で世代交代しており、PS4は2013年に発売され2020年にPS5が発売されるまでの7年間に渡って現役を務めていた。
だからセオリー通りならPS5は2027年まで現役で動き続ける予定。
前世代のPS4は10年選手
PS4は2013年に発売され2023年ごろまで「エルデンリング」や「バイオハザードRE4」といったタイトルがPS5版と合わせて発売されていた。
その前のPS3も2006年に発売されてから2016年ごろまで「メタルギアソリッドV」や「テイルズオブベルセリア」などの新作ソフトがPS4版と合わせて展開されていた。
もちろん次世代機に比べれば画質やフレームレートは劣るが、そういったものにこだわらなければ世代交代から3〜4年、合計10年程は同じハードで最新のゲームを遊ぶ事ができるんだ。PS5もそれだけ息の長いハードになってくれることだろう。
4/7 トラブルへの対処が容易
機械にエラーや故障つきものだ。PS5が何かしらのエラーを吐いてゲームが起動できなくなったり、電源が入らなくなることもあるだろう。
そんな時でも大丈夫。画一化されたシステムであるPS5はエラーコードを検索して解決方法を調べたり、公式の修理サポートを受けることが可能だ。
何か異常が起きても正規のサポートが受けられるため問題解決までの道のりは極めて単純明快。困った時に頼れる窓口がある安心感は意外と大きい。
5/7 Blu-rayプレイヤーとしても使える
普段はゲームがメインだけど好きなアーティストのライブBlu-rayをたまに見る程度の人や、NetflixやHuluで配信されていないアニメや映画をレンタルしてきて観る人。そんな人にもPS5はうってつけだ。
というのもBlu-rayプレイヤーって結構高い。ピンキリではあるものの安くても大体10,000円はするし、パソコン用の外付けBlu-rayドライブも相場は8,000円あたりと割高で有料の再生ソフトも必要となる。無料のソフトもあるけど大抵は商品名の透かしが入るためせっかくの高画質も台無しだ。
だからPS5はゲームもできちゃうしBlu-rayプレイヤーとしても使えるからオイシイ。ついでに言うとNetflix、Hulu、YouTubeも見れてしまう、まさに現代のエンタメを詰め込んだ夢の機械といえるだろう。
6/7 購入したゲームを次世代に引き継げない可能性がある
これは全てのゲーム機に言える事だが、家庭用ゲーム機のソフトは基本的にハードを跨いで遊べない。現にPS3やPS2はそのハードでしか遊べない。(PS3の初期型ではPS2との互換性があったがそれ以降の型では互換が切られている。)
リマスターやリメイクがされていない場合、ゲーム機を押入れから引っ張り出すという手間が発生するため、どうしても億劫になりがちで次第に遊ばなくなり埃をかぶることもしばしば。時にはハードが古くなり壊れてしまう事もあるだろう。
それがゲーム機の独自性を高めているともいえるが、せっかく好きなゲームがあっても時代と共に遊べなくなっていくのは悲しいものだ。
7/7 周辺機器の自由度が低い
ここで俺が話したいのはPS5専用コントローラーの「DualSense」この一点。これがまあくっそ高い。そのお値段なんと定価9480円、色によっては9980円もする。
コントローラーひとつでこの価格。そこらのゲームより高いのはマジでイカれてる。しかし悔しい事にDualSenseは、その価格分の価値が十二分にある事を嫌でも納得させられてしまう程の出来栄えなんだ。
ひとたびコントローラーを握れば傘に当たる雨粒のような繊細な振動も感じとれ、ゲーム内で銃を撃つ時や物を引っ張るときにR2、L2トリガーが固くなったりと、体感的なアプローチによって生まれる圧倒的な没入感はDualSenseなしでは得られない。
しかしどんな物でも故障しないわけではない。幸い俺のコントローラーは3年経った今も壊れる気配はないが、ある日突然動かなくなる可能性はゼロではない。過去にPS4のコントローラーが故障して買い直そうと思った矢先、市場から消え失せており途方に暮れた時期もあった。
もしもの時のために予備をストックしておきたいところだが、いかんせんこの価格では余分に買っておこうという気にもならない。
他の選択肢としては上位グレードとなるDualSense Edgeがある。これは細かなカスタマイズが可能な所謂プロコンで価格は29,981円と超高額。その他サードパーティの公式ライセンス品も同価格帯かそれ以上という状態。
Amazonでよく見る中華の安物市場にもPS5用の商品が存在せず壊滅的。結局純正が一番安いし一番良いという結論になるため、ユーザー側には選択の余地が無い。良く言えばシンプル、悪く言えば窮屈といった状況だ。
【まとめ】PS5の特徴
- 66,980円で4Kゲームが遊べる
- 最新ゲームを最速で遊べる
- 発売から最低でも6〜7年は現役
- トラブルへの対処が容易
- Blu-rayプレイヤーとしても使える
- 購入したゲームが次世代機に引き継げない可能性がある
- 周辺機器の自由度が低い
PS5のコスパは最高、独占タイトルも魅力
やはりPS5はゲーム機である以上その機能はゲームに最適化されており、その性能を考えればPS5が価格以上のパフォーマンスを発揮しているのは明白だ。
加えて多くの独占タイトルを揃えており、PlayStationでしか遊べないタイトルがあるのはもちろん、他のプラットフォームに先んじて遊べるというメリットもかなり大きい。
必要十分な性能を持ちつつ魅力的な独占タイトルを備えたPS5は、99%の人に胸を張っておすすめできるゲーム機だ。
ゲーミングPCは1%の廃人向け
さて、いよいよここからはゲーミングPCについて話していくのだが、冒頭でも話した通りこれは1%の廃人向けのマシンだと言わざるを得ない。
しかしながら、もちろん良いところも沢山あるという事は念を押して言っておきたい。
ゲーミングPCは金ジャブの嗜好品
ゲーミングPCはとにかく金がかかる。一にお金、二にお金、三、四飛ばして五にお金と、とにかく金がなきゃ始まらないし続けられない。
やたら高価な音響機器とか車やバイクのカスタムとか、他人が見れば一体なんでそんな大金を注ぎ込むのか理解できないような趣味。だけど好きな人にはそんなものは関係ない。必要だから金をかけるんじゃなくて、好きだから金をかけている。それこそがゲーミングPC。
最初に触れた「PS5と悩んでいる人ほどゲーミングPCを買うべきでない」と言ったのはこれが理由だ。
ゲーミングPCの特徴
1/10 金額次第で性能は青天井
ゲーミングPCの性能はグラボの性能次第で大幅に変わるため「ゲーミングPCの性能=グラフィックボードの性能」といっていい。厳密にはCPUやメモリといった他の要素も絡むんだけど、話が複雑になるのでここでは省略させてもらう。
とにかく、ゲーミングPCはグラボの性能次第で4K120fpsやフルHD240fpsなど、ゲーム機を遥かに超えるパフォーマンスを発揮することができるのが最大のメリットだ。
4K120fpsで遊びたい
そんな高画質なんて要らないから、とにかくフレームレートを上げたい(フルHD240fps)
ユーザーは各々の望むゲーム環境に合わせて欲しい性能を選べるのがゲーミングPCの魅力だが、高性能なぶん当然お金もかかる事を忘れてはないけない。
2/10 MODが使える
PC版のゲームではMODというものが使う事ができる。YouTubeに投稿されているキャラクターの外見を変更して面白おかしくしたりといった動画はだいたいこれ。
しかし、なかには攻撃力を高くしたり無敵にしたりアイテムの個数を増やしたりと、チートに相当するものも存在する。ひと昔前のプロアクションリプレイと同じと思ってもらえたら分かりやすいだろう。
だから個人で楽しむ分には問題はないのだが、オンラインゲームでは明確な違反行為にあたるので対人ゲームで使用することは絶対にやめてもらいたい。なかにはMODの使用を認めていないゲームメーカーもあるので注意が必要だ。
とはいえ有志のMOD職人が世界には大勢いるのも事実なので、MODという文化を一概には否定できないが俺個人としてはおすすめはしない。だからどうしても興味がある人は、どんなトラブルが起きても誰もサポートはしてくれないことを理解した上で、完全自己責任でひっそりと楽しんでもらいたい。
3/10 PC専用ゲームを遊べる
インディーズの小規模タイトルは特にそうなんだけど「影廊」「8番出口」といった一人称視点のゲームや「青鬼」のようなRPGツクール製のフリーゲームなどは、今でこそいろいろなプラットフォームで遊べるけどはじめはPCでしか遊べなかった。
個人制作で評価の高いホラーゲームChilla’s Art(チラズアート)なんかもPCでしか遊べないし、大人の紳士向けのゲームもPCでしか遊べないから、そういったものに触れたい人は迷わずPC一択だ。
今挙げたゲームはほんの一例でしかなく、まだ発見されていないインディーゲームはネットの海に山ほど転がっている。こういったものを漁って楽しめるのもゲーミングPCの魅力だ。
4/10 PCを買い替えてもゲームを引き継げる
PCでゲームを購入する場合「Steam」や「Epic games」といったオンラインのストアで購入する事になる。PS5でいうPSstoreやSwitchのニンテンドーeショップのようなもので、ここで購入したソフトはアカウントに紐づいているため、パソコンを買い替えても遊べるというわけだ。
ゲーム機の場合は互換性の問題があるため、過去にPSstoreで購入したPS3のゲームは現行のPS5では遊べないが、PCではそれを考える必要はない。あるとしても対応OSの違いのみでWindowsかMacかの二択なのだが、殆どのゲームはほぼ確実にWindowsに対応しているため一度ゲームを購入してしまえばMacに買い替えない限り、PCを買い替えてもゲームを丸々引き継ぐことができる。
もっともPCゲームの殆どはMacには非対応だし、Macのラインナップにはゲーミング向けの製品が存在しないのでゲームをやりたい人があえてMacを選ぶ理由は無い。とりあえずWindowsを選んでおけば大丈夫。
5/10 周辺機器の自由度が高い
PS5のようなゲーム機には専用のコントローラーが用意されているため基本的に純正以外は使えないが、対するPCにはそういった制限は無くよっぽどの粗悪品でない限り何でも使うことができる。
Amazon等で売られている大抵のコントローラーは使用できるし、最近ではPS5やSwitchのようなゲーム機専用のコントローラーも使用できるようになってきた。ほかにもキーボードとマウスによる操作も可能で、とにかく自由度が高い。
PS5のコントローラーは9,000円と高価だが、安いコントローラーなら3,000円あたりで購入できるため、もし使い潰したとても替えが効くし、連射機能などを搭載したものもあり、多くの選択肢の中から自分に合ったコントローラーを探す楽しみもあるだろう。
6/10 ゲーム配信ができる
PS5でもライブ配信はできるがPS5上で実行できるものに限られ、配信プラットフォームもYouTubeかTwitchのみとなっている。
しかしPCならNintendo SwitchやPC専用ゲーム、PS2やゲームキューブといった過去のゲームのライブ配信もできるし、配信プラットフォームもYouTubeに限らず自由に選ぶことができる。
ただその場合はキャプチャーボードが必要になる。モノによって取り込める映像の画質やfpsが異なり、パススルー機能の有無や遅延の度合い、価格もピンキリだから、自分の求める配信環境を実現できるキャプチャーボードをよく吟味して選ぼう。
怪しげな中華製キャプチャーボードは5,000円くらいで売られているが、安心が欲しいなら20,000前後の物を買えば失敗しない。
7/10 価格が超高い
言わずもがなゲーミングPCはくっそ高い。
例としてドスパラのゲーミングPC「GALLERIA」の各モデルを見てみよう。
下にスクロールしていくと販売されているモデルの一覧表があるのだが、左下辺りがエントリーモデルで15万程度。真ん中のミドルクラスが20〜30万。右上のハイエンドなら30万以上といった具合にどんどん値段が上がっていく。
入門ともいえるエントリーモデルでさえ15万と高額なため、そもそもの敷居がかなり高い。
PS5と同程度の性能でも価格は倍
上記のサイトによると「エルデンリング」におけるRTX4060のパフォーマンスは4K37fps。対するPS5は4K30fpsなので、RTX4060はPS5より少し上の性能である事がわかる。
この表から読み取るにPS5に相当するのはRTX4060なので、パソコンでPS5と同程度の性能が欲しいなら最低でも15万以上の出費は覚悟しなければならない。
それにしたって15万も払ったのに6万のゲーム機に少し毛が生えただけの性能なんてやるせない。だからどうせ買うならPS5よりも高性能なモデル、具体的にはRTX4070以上のモデルを買った方が幸せになれる。
ただそうなると価格は20〜30万なんてザラだから、ゲームのためにそれだけの大金をかけられる人が一体どれだけいるのかって話になってくる。俺が「1%の廃人向け」って言ったのはこういう事。
グラボも超高い
ゲーミングPCが高いならグラボだけ買えばいいんじゃね?って思うだろうけどグラフィックボードも死ぬほど高い。こんな板切れ一枚でこんなにするの?ってくらい高い。
価格.comでメーカーをASUSに限定してGeForceの現世代のグラフィックボードの最安価格(2024/2/4時点)を調べたものがこちら。
RTX4090 | 369,800円 |
RTX4080 SUPER | 212,411円 |
RTX4080 | 219,500円 |
RTX4070 Ti SUPER | 163,490円 |
RTX4070 Ti | 129,800円 |
RTX4070 SUPER | 114,980円 |
RTX4070 | 85,980円 |
RTX4060 Ti | 60,980円 |
RTX4060 | 52,680円 |
左側の欄はグラフィックボードの型番。とりあえず数字が大きくて、後ろに文字がついてるほど性能が高いと思ってもらえれば大丈夫。そして右側は価格なんだけど、性能が上がる程べらぼうに高くなっていく。
先ほど話したPS5とスペックが近いRTX4060ですら52,680円と、PS5の定価である66,980円と大差無い。パソコンでゲームをするためには大金が必要な事が分かってもらえたと思う。
8/10 ゲームが快適に動く保証がない
そんな高い金を払っても世知辛いことにPCゲームは確実に動作するという保証がない。というのもPCのスペックや使用環境は十人十色。環境が統一されているゲーム機と違って最適化が非常に難しいのだ。
さらにグラボは大きく分けてGeForceとRadeonの二種類あるのだが、GeForceでは安定していたけどRadeonだとカクつくなど、ゲームによってはグラボのスペックほどパフォーマンスが伸びないなんてこともしばしば。
だからゲームを買う前にベンチマークの検証ブログなどを見漁ってリサーチしておく必要がある。
ゲーム毎に必要なスペックが異なる
PC版はゲーム毎に要求されるスペックが異なる。ソフトがハードに合わせてくれるゲーム機と違って、PC版はハードをゲームに合わせる必要がある。
2020年にPS4で発売されたFF7リメイク。このPC版が2023年に発売されたのだが、このゲームで当時のエントリーモデルのRTX3060を使用して4K動作させた場合のフレームレートは77fps。
4Kかつ60fpsを超えているためとても快適なゲーム体験ができるだろう。
一方FF7リメイクの2年後、2022年に発売されたエルデンリング。こちらも同じくRTX3060を使用し、4Kで実行した場合のフレームレートは平均で37fps。
同じグラフィックボードでもゲームが違えばパフォーマンスは約半分になってしまう事もある。
必要なスペックは上がり続ける
ゲームのグラフィックは進化し続けているので、その要求スペックも年々上がり続けている。時間が経つほどスペックが不足してくるため、買った当初こそ高画質、高フレーレートが実現可能だがその環境が続くのはとても短い。
2024年にPCに発売されたGhost of TsushinaとHorizon Forbidden West。
これらの推奨スペック表を見てもらえば分かるが、PS5の基本性能である4K30fps以上を求めるならRTX4080が必要となる。そして4年前のFF7リメイクで4K77fpsを叩き出していたRTX3060も1080p60fpsの推奨環境となっている。
せっかく買ったゲーミングPCが数年後には性能が足りなくなり、望んだプレイ環境は手に入らないかもしれない。だからこそボーダーラインギリギリのエントリークラスは買ってはいけない。なぜならそのラインは年々上がり続けるからだ。
だからどうせ買うならミドルクラス以上を買った方がいい。
9/10 世代交代が早い
ミドルクラス以上のゲーミングPCの相場は25万円程度、グラフィックボード単体でも85,000円程と高額。なのにこれの現役期間はかなり短い。
過去のグラボの発売周期を見るとおよそ2、3年の周期で世代交代している。つまり買ってわずか2、3年後には型落ちになってしまうという事だ。
性能の維持には金がかかる
これはゲーミングPCを買う理由にもよるのだが、それがもし「4K60fpsが欲しい」だったら、金に糸目をつけない覚悟が必要になる。
グラボは超高いし最新のゲームで4K60fpsを安定させるには10万近い価格のグラフィックボードが必要になる。加えて年々ゲームに求められるスペックは上がっていくから現役期間も短い。
今は4K60fpsでプレイできていても2、3年後にはスペックが足りず、望んだ環境が実現できない可能性も出てくることを考えると、理想の環境を維持し続けるためには多くの資金を投じる必要があるのだ。
ここに少しでも違和感や抵抗を感じるなら手を出さない方がいい。俺には無理。
10/10 トラブルへの対処が困難かつ自己責任
ゲーム機の場合はエラーが出てもエラーコードを検索して対処することが容易だったが、これがPCとなるとそう簡単にはいかない。
なぜかゲームを起動できなかったり、起動はできたけど画面がカクついたり、予期せぬエラーが出てゲームが強制終了したりした時、その原因を探すところから始めければならない。
当然誰もが同じパソコンを使っているわけではない。マザーボード、CPU、メモリ、SSD、グラボ。一人一人それぞれ環境が異なるため、エラーの原因を自分で探り対処しなければならないため、前提としてある程度の知識がないと対応できないだろう。
【まとめ】ゲーミングPCの特徴
- 金額次第で性能は青天井
- MODが使える
- PC専用ゲームを遊べる
- PCを買い替えてもゲームを引き継げる
- 周辺機器の自由度が高い
- ゲーム配信ができる
- 価格が超高い
- ゲームが快適に動く保証がない
- 性能の維持には金がかかる
- トラブルへの対処が困難かつ自己責任
コスパ度外視、性能重視のゲーミングPC
ゲーミングPCは自由度と性能の高さが魅力だが、その分どうしても価格が跳ね上がってしまう。比較対象であるPS5と同程度の性能ですら価格帯は約15万と高額なため、そもそもパソコンでゲームをするための敷居が高い。
そのうえ中途半端なエントリークラスのゲーミングPCを買ってしまうと、PS5と大差ない性能なのに2倍以上の金額を払うことになるうえ、2〜3年後にスペック不足を嘆くことになりかねないので、どうせ買うなら初めから奮発してRTX4070以上のモデルを買う事をお勧めする。
いずれにしても潤沢な資金があるならの話にはなるが。
大事なのは何をするのか
PS5はゲーム機、ゲームをする為に買うものだ。一方でPCは複合機、基本なんでもできるけどゲームもできるというもの。PS5とパソコンではやれる事が違うから、もしあなたがパソコンでしかできない事がやりたいならそもそもPS5と迷う必要はない。
なぜなら
- 4K60fps
- 120fps以上のゲーム体験
- PC専用ゲーム
- MODの導入
- キーボード+マウス操作
これらは逆立ちしたってPS5では手に入らない。だから上記の項目に当てはまる人はPS5と悩む必要なんかなくて、一刻も早くゲーミングPCを買うべきなんだ。
逆にこれに当てはまらない人は全員PS5でいい。だから悩んでいる人はまず、自分のやりたい事をはっきりさせることが重要だ。
そこが明確なら自分がどちらを買うべきかなんてすぐに分かるし迷う必要も無い。単純に自分のニーズを満たしてくれるものを買えばいいだけの話なんだ。
【結論】目的に合わせて選ぶ
最終的に自分はどっちを買えばいいのかを決めるにあたって、今回の記事で紹介してきた重要なポイントをまとめてみよう。
- PS5より高い性能が欲しい
- PCでしか遊べないゲームがやりたい
- オンラインゲームをメインに遊びたい
- MODを使いたい
- 色んなゲームの配信がしたい
- 金がある
- トラブルに自力で対処できる
このリストに1つでも当てはまったなら迷う必要はない、今すぐゲーミングPCを買おう。ただし買うならミドルクラス以上、これは約束だ。
特に赤線の項目は超重要なポイント。購入する前にもう一度、ゲーミングPCは金のかかる趣味であることや、トラブルに自力で対応しなければならないということを念頭に置きつつ、自分の収入や貯金とじっくりにらめっこして購入するモデルを決めてもらいたい。
そしてこのリストに当てはまらなかった人はPS5を買おう。心配しなくてもここまで説明してきた通り、PS5で十分快適なゲームライフを送れるから安心してほしい。
優劣で決められる物じゃない
とまあ、ここまで散々話してきたけど、結局のところこれはどっちが優れているという話ではなくて、各々のニーズに合わせて欲しい物を選ぶという極めて単純な話だ。
「ゲーミングPCかPS5か」それぞれにメリット・デメリットがあり、それを俺たち消費者は適切に判断して選ぶ、ただそれだけ。
ゲーム機とか性能低すぎwww
そんな札束の殴り合いしかできない「ぼくのパソコンはすごいんだぞ!」と言わんばかりの性能コンプレックス達は放っておいて、自分に合ったモノを選べるようになろう。