スマホ用コントローラーの購入を検討している話

目次

体力の減退とゲーム時間の減少

今年に入ってからというもののPS5の稼働率が大幅に低下している。これはゲーム好きとしては由々しい事態だが、なにもゲームが嫌いになったわけではない。むしろやりたいゲームは多いし積みゲーもたくさんある。にも関わらずゲームをやる時間が減ってきている原因は間違いなく体力の衰えが原因だ。

仕事を終えて帰ってきて風呂に入ってご飯を食べて、さてゲームをやるかという頃には眠気に襲われてしまう。休日も疲れが取れず朝起きる時間がかなり遅くなってしまい昼寝をすることも増えてしまったため、ゲームをするのは休日でも夕方という有様。

30歳が目前に迫り20代前半の頃よりも明らかに体力が落ちている。ゲームに割ける時間も少なくなり心なしか日々の生活も活力を失ってきているため早急な解決が必要だった。低下し続けるQOLになんとかブレーキをかけたい。そしてPS5をもっと手軽に遊びたい。俺はその願いを叶えるために、リモートプレイに目をつけた。

携帯型ゲーム機の市場は拡大中

寝っ転がってゲームしたい…

怠惰に聞こえるかもしれないが俺と同じような考えの人はまあまあいる。その証拠にNintendo Switchのような携帯できるゲーム機だけでなく、PlayStationもリモート専用機であるPS Portalを販売しているし

ROG Ally、Legion GO、Claw、Steam Deckなどのハンドヘルド型のゲーミングPCも各社から販売されている。

ほかにもAYANEOなど中華系企業のAndroidベースの商品など、こういった携帯型のゲーミングデバイスは市場に数多く存在している。つい先日もMicrosoftはASUSと協業してROG XBOX ALLYなるデバイスを発表したばかりだ。

このようにハンドヘルドのゲーミングデバイスが次から次へと生まれてくる時代、それはつまり「場所を選ばす手軽にゲームを遊びたい」という需要があることの証左だ。

だから俺が寝転がってゲームを遊びたいと願うことは決して「怠惰」だからではない。決して。

仮想コントローラーはゴミ

そんな手元でのゲーム体験はみんなが持っているスマホでも可能。アプリを経由すれば自宅にあるPS5を遠隔で起動しゲームをプレイすることができる。

ただしその場合は画面上に表示される仮想コントローラーをタップして操作することになるので操作性は最悪。ターン性RPGやテキストアドベンチャーならまだしもアクションは絶対無理。

だからスマホでリモートプレイ、もといゲームをするうえでコントローラーは必須のアイテムというわけだ。

コントローラーは大きく3種類

画面貼り付けタイプ

ワイヤレスコントローラーが非対応のゲームで使うタイプ。仮想コントローラーのボタンを任意の位置に配置して、そこにパーツを貼り付けて使用する。しかしリモートプレイでゲームを遊ぶには圧倒的に数が足りないし、何よりも画面に貼り付けて使用する以上、視覚にノイズが増えるためあまり使いたくない。

ナシ。

ホルダータイプ

通常のコントローラーにスマホを無理やりくっつけるタイプ。PS5のコントローラーをそのまま使えるため操作性はピカイチだが、Dualsenseを持ち歩くのは全くイメージがつかない。やはりSwitchライクに使えるものがいい。うん、それがいい。

ナシ。

挟み込みタイプ

これだよ、これこれ。こういうのが欲しいんだよ。スマホを挟み込んでSwitchやPS Portalのように使える。最初に紹介したように市場に展開されている携帯型ゲーミングデバイスのほとんどはこの形状なのだ。

つまり「この形状が求められている=遊びやすい」ということ。先に紹介した2種のコントローラーよりもこのタイプは圧倒的に商品の種類が多い。それだけ多くの選択肢から選べるなら必ず自分に合ったコントローラーが見つけられるはず。

PlayStation Portalはなんか違う

8インチの大画面にアダプティブトリガーやハプティックフィードバックといったDualSenseの機能がそのまま搭載されているため、その使用感はどのスマホコントローラーよりも優れていることは疑いようもない。まさにPlayStationを手軽にプレイしたい俺にうってつけのデバイスであるにも関わらずなぜ俺はコレを選ばないのか…その理由を簡潔に言うと俺がズボラで面倒くさがりだからだ。

俺のような極度の面倒くさがりにとって充電の管理というのはストレス以外の何物でもない。Apple Watch然りスマホ以外にバッテリー残量を気にしなければならないというのは非常にストレスだ。それに旅行や帰省ならできるだけ荷物を減らして身軽になりたいので、Switchでさえ持ち運びが煩わしかった俺がそれよりも大きなPS Portalを持ち運ぶのはムリ。そんな俺にとって日常使いしているスマホでのリモートプレイというのは理想形。現代人にとってスマホはもはや体の一部だし、追加の荷物がコントローラーだけならそれほど荷物が嵩張ることもない。

確かにPS Portalはテレビやモニターの前に座ってゲームをするのが面倒な時や外出時にこそ輝ける存在だ。ハンドヘルド機のなかでは特に快適なプレイが約束されているのは言うまでもないが、それは俺のニーズとは少々異なっていたようだ。

求める条件とそれを満たす製品

というわけで俺がスマホコントローラーに求める条件は4つ。

  • 有線接続
  • パススルー充電
  • コンパクト軽量
  • それなりの質感

まず第一にバッテリーの管理をスマホ以外にしたくないので有線接続はマスト。そしてゲーム中はスマホのバッテリーがゴリゴリ減るのでコントローラーを通して充電ができるパススルー機能も必須。

外出先での荷物を増やしたくないのでコンパクト軽量も欲しいところ。それなりの質感というのは単に俺のわがままだが、つい触りたくなるものは自ずと使用頻度が高くなるためこれによって無意識にでもゲーム時間を増やそうという目論見。

そんなわけでこの条件をもとに候補を三つまで絞った。ネットでの評判や実際に家電量販店で見て触ってきた結果も交えて解説していく。

Backbone one

  • 価格…¥19,800
  • 寸法…横17.7cm 縦9.8cm 厚み3.3cm
  • 重量…138g

スマホコントローラーで唯一のSONY公式ライセンス商品。PS5を意識した白を基調としたデザインで、お馴染み◯×□△ボタンや背面にはPSロゴがある。ボタンのデザインや感触もどこかDualSenseに似ていて押し心地も良いが、R2L2トリガーのストロークがかなり浅いため押した感覚が薄いのが残念。何よりここまでデザインを似せるなら左スティックの位置を入れ替えて欲しかった。

コントローラーの上端がスマホと揃っているためスマホを装着した時に一体感があり、尚且つ持ち手部分がやや下に伸びているため小指で握り込めるからグリップ感も良い。かなり分厚めのスマホケースをつけたままでも装着が可能だったのもGOOD。

専用のアプリでは各ボタンの動作確認とスティックの調整が行える。正直この形状のスティックにはいい思い出がないのだが、ドリフトが発生してもある程度は対応できそうだ。というのもネット上にはやたら故障報告が多い。買ってる人が多いのも理由の一つだろうが不安材料ではある。

価格は19,800円とかなり高いのが難点だが、全体的な質感も申し分ないため価格に見合った所有感が得られると思う。

Razer kishi v2

  • 価格…¥16,980
  • 寸法…横18.7cm 縦9.2cm 厚さ3.3cm
  • 重量…123g

多くのゲーミングデバイスを展開しているRazer製のコントローラー。基本的な構造はBackbone oneと同じだがこちらはボタンの押し心地が最高にクリッキー。Backbone oneはどちらかというとしっとりした感触だったのに対して、こちらはカチカチと音が鳴りSwitchのJoy-Conに似て軽い感じ。かなり軽い感触なので誤操作や堅牢性に不安が残る。

Backbone oneと違いR2L2トリガーのストロークが深い。体感的にはPS3のDUALSHOCK3に近くてしっかり押し込める。その隣のM1M2キーにはアプリ経由で好きなボタンを割り当てることができる。

Backbone oneと違ってコントローラーのど真ん中にスマホを捉えるデザインは一見持ちづらそうに見えるが、持ち手の真ん中から下に向かってくびれのある形状なのでグリップ感は思ってたよりも良い。何度か試してみたけどスマホケースをつけたままの装着はかなり厳しい。

価格もBackbone oneより控えめ。ストロークの深いR2L2トリガーと追加ボタンM1M2キーがある事が非常に好印象な製品。Backbone oneがライセンス品である事にメリットを感じなければコレを選ぶべきだと思う。

Gamesir G8 Galileo

  • 価格…¥11,180
  • 寸法…縦21.7cm 横10.7cm 厚み5.4cm
  • 重量…252g

Gamesirは中国のゲーミングデバイスメーカー。様々なワイヤレスコントローラーやスマホ用コントローラーを扱っているが、なかでもG8 GalileoはPS Portalと同じくコントローラーを真っ二つにぶった斬ったような形をしている。

キー配置やR2L2トリガー、スティックの大きさも他と違って通常のコントローラーとほぼ同じ。スティックにはホールエフェクトセンサーを搭載しているためドリフトも起こりにくい(らしい)。グリップの裏には背面ボタンも搭載されている。アプリを使えば各種キーの設定やスティックのデッドゾーンの設定までできてしまうため、拡張性と適応力が他よりも圧倒的に高い。

握り心地は言わずもがな、通常のコントローラーと同じで最高に快適。しかも価格もこの3つの選択肢のなかでは最安。ただしRazer kishi v2と同じくこちらもスマホケースをつけたままの使用は難しい。コンパクトさや重量は他の2つには劣るが、持ち心地と操作性の良さは疑いようもないだろう。

【超悲報】iPhoneに完全対応するのはBackbone oneだけ

Razer kishi v2 や Gamesir G8 Galileoには通常のボタン配置に加えてM1M2、L4R4キーがあって、アプリからそこに好きなボタンをあてがうことができるのが強みなんだけど残念ながらこの機能はiPhoneには非対応。

Androidではキーの設定に加えてスティックの調整やデッドゾーンの設定とかもできるんだけどiPhoneだけはことごとく非対応という有様。だったら何のためのアプリが配信されているのか甚だ疑問である。

結論、iPhoneでコントローラーの機能をフルに使えるのはBackbone oneのみ。つまりiPhoneユーザーの俺に選択肢など最初から無かったのだ。

コントローラーに2万は予算オーバー

わかりました。じゃあBackbone oneを買います。

とはならない、ならないよ。だってコントローラーに19,800円だよ?Dualsense Edgeみたいなプロコンならまだしもコントローラーに2万は高すぎる。何よりもここにプラス1.5万すればPS Portalが買える。8インチの大画面とDualsenseの圧倒的な操作感が得られてしまうのだから余計に2万は高い。

「買わない理由が値段なら買え」って言葉もあるけど…いや値段も重要だから。人には予算ってものがある。だから残念ながらコントローラーに2万は予算オーバー。これで購入候補はRazer kishi v2とGamesir G8 Galileoに絞られた。

【Razer】 VS 【Gamesir】

iPhoneユーザーは拡張機能を一切使えないので、選考ポイントはコントローラーの機能ではなくボタンの押し心地やグリップ感といった実際の使用感で選ぶ事になる。

今回の候補の情報をまとめたものが以下。

Backbone oneRazer kishi v2Gamesir G8 Galileo
価格¥19,800¥16,980¥11,182
重量138g123g252g
サイズ
ボタン
グリップ感
操作性

コンパクト性のRazerと操作性のGamesirといったところだろうか。あとはどちらを自分が重視するかだが、俺はGamesirを選びたいと思う。

リモートプレイだろうがなんだろうがゲームをプレイする以上満足に遊べなければ意味がないので、できる限りコントローラーに近い持ち心地が欲しい。その点G8 Galileoは形状がコントローラーそのままなので全く心配いらない。それに何よりもスティックのドリフトが怖い…本当にこのタイプのスティックにはいい思い出がないのだ。Joy-Conの故障率が及ぼした影響は計り知れない。つまるところ「故障率の低さ」が最大の決め手である。

ホールエフェクトセンサーについては色々調べたけど、原理は全く理解できなかったがとにかくドリフトが起こりにくいということだけは理解できた。それだけ分れば十分だと思う。

まとめ

Backbone one
  • SONY公式ライセンス取得
  • コンパクト軽量
  • Dualsenseに似た外観
  • スマホケースを付けたままでも使用可能
  • 値段が高い
  • 拡張性に乏しい
  • 故障報告多数(諸説あり)
Razer kishi v2
  • コンパクト軽量
  • 押し心地の良いクリッキーなボタン
  • 追加ボタンがある(Android限定)
  • ケースを付けたままでの使用不可
  • 値段がちょっと高い
Gamesir G8 Glileo
  • PS Portalライクな使用感
  • コントローラーそのままのボタン配置
  • 耐久性の高いスティック
  • 背面ボタンがある(Android限定)
  • ケースを付けたままでの使用不可
  • ちょっとデカい

各々が重視することは違うので、一概に「G8 Galileoが神!」と言うつもりはない。俺は故障が怖かったからコレを選んだだけで、コンパクトさに惹かれたりデザインやブランドに惹かれたり、色んな人がいたっていい。

この記事で1人でも多くのコントローラー難民が救われることを願う。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次