【「Gamesir G8 Galileo」レビュー】箱コン?いいえ違います、PS Portalです(嘘)

悩みに悩んで購入したスマホ用コントローラー「Gamesir G8 Galileo」

所詮リモートプレイ用のサブ環境だからと割り切っていたため大した品質は期待していなかったのだが、結果的に俺にとってのスマホ用コントローラー第1号にして最高の製品だったので紹介していきたいと思う。

目次

コスパ、性能ともに最強

このコントローラーの特徴を簡潔にまとめると

最高にちょうどいい価格のスマホ専用コントローラー

といったところ。

11,800円という高すぎず安すぎない価格にこれでもかと付加価値が詰め込まれているため、他社の2万円クラスの製品と比べてもそのコストパフォーマンスは圧倒的。

詳しく見ていこう。

外観

箱を開けたときの第一印象は最高。梱包も丁寧だしコントローラー本体の質感も全く安っぽさを感じさせない。Xboxコントローラーをそのままぶった斬ったようなデザインでボタンの配置も同じ。

ABXYボタンの押し心地も良好で、箱コンはカチカチ大きめの音が鳴っていたのに対してこちらは静か。しかし十字キーはカチカチと音が響くからそれが気になる。

小型化されがちな左右のトリガーやスティックもフルサイズ。スティックにはホールエフェクトセンサーが搭載されているらしく通常のスティックと異なり摩耗によるドリフトが起こりにくい…らしい。申し訳ないけど全然理解してない。とにかく耐久性は高いことは確か。

左右のフェイスプレートを取り外せばスティックの形状やボタンキャップを入れ替えることができる。強力なマグネットでしっかり固定されていので何かの拍子に外れるなんてことはまずないだろう。

本体下部中央にはパススルー充電用のType-C端子とイヤホンジャック。正確な検証はできていないが20W急速充電器を挿して15分ほど放置したらバッテリーがかなり回復していたので急速充電は可能のようだ。

装着

対応サイズは110〜185mmなので残念ながら8.3インチのiPad miniは挟めない。とはいえ6.9インチのiPhone16Promaxが163mmなので大抵のスマホなら全て使用可能だから大丈夫。

スマホを接続するコネクタはType-C。上下に可動するので外し方を誤ってへし折れることはよっぽど雑な扱いをしない限り起こらいと思う。

で、iPhone16Promax(の模型)を装着した姿がこちら。

どこからどう見てもPS Portalである。いや全然違うけど、PS Portalを持っていない俺からすると「これがPS Portalなんじゃね?」と思ってしまうほどの一体感。

背面の伸縮部分にカメラの出っ張りがはまるので大変収まりがいい。こういう携帯ゲーム機あるよねって言われても納得してしまうほど完璧なフォルム。

ただし厚めのスマホケースを使いながらの使用はできない。ゲームをする度にいちいち外さなければならないのは面倒なので、欲を言えばケースに対応してもらいたかった。

重量はそこそこ

コントローラー本体は252gと少々重め。そこに16Pro max(227g)を乗せているので合計で479gあるのだが不思議それほど重さを感じない。

参考までに携帯型ゲーム機の重さは以下の通り

Switch Lite275g
Switch398g
PlayStation Portal531g
Switch 2534g

一般的なスマホは170g前後なので合計すると約422g。Switchより重くてPS Portal、Switch2よりは軽いくらい。

グリップ感も良好

そこそこの重量があるもののSwitchと持ち比べてみても不思議とそこまで違いは感じられない。おそらく板状のSwitchとは異なり手のひら全体で握る構造になっているので重みが分散しているのかもしれない。

握った時の指の位置も自然で、指の長さが足りなくてボタンが押しにくいということもない。背面ボタンもちょうど中指が当たる位置にデザインされているので押しやすい。

操作にストレスを感じることはまずないだろう。

各種対応状況

クライアントアプリ

iPhoneとAndroid、それぞれにカスタマイズ用のアプリが用意されている。このアプリでは各ボタンのキーアサインやABXYボタンの入れ替え、スティックのデッドゾーンの調節、背面ボタンの設定など幅広いカスタマイズが可能。

しかしながらiPhoneではその機能は一切サポートされていない。そもそもコントローラーを認識すらしない有様なので一体何のためにiPhone向けにアプリがリリースされているのか謎。

やはりこういった外部デバイスの対応はAndroid優勢。

一部の機能は本体のみで設定可能

しかし買ってみたらあらびっくり、なんとコントローラー単体での背面ボタンへのキーアサインが可能だったことが同梱の取説で判明した。

やり方も簡単。左下のMボタンと設定したい背面ボタンを同時押しすると右下のインジケータが点滅するので、そこに割り当てたいボタンを押すだけ。

はじめはクライアントアプリが使えないことを嘆いていたが、むしろこの方がリモートプレイを中断する必要もなくプレイ中でも気軽に変更できるからありがたい。

ほかにも連射機能、ABXY入れ替え、ヘアトリガーの切り替え、トリガーとスティックの調整が可能。できないのはデッドゾーンの調整くらいだろうか。

それぞれのコマンドは以下の通り。

ヘアトリガーM + RT / LT 2秒長押しでON / OFF
連射機能M 長押し + 任意のボタン
M ダブルクリックで解除
ABXY入れ替えM + A 3秒長押しでON / OFF
音量の増減ホーム + 十字キー上下
モード切替ビューボタン + メニュー
白(PSモード)
赤(Androidモード)
青(G-Touchモード)

iPhoneではDualsenseと認識

次は「GPchecker」を使ってコントローラーの動作を確認していく。Androidは持ってないので検証できないがiPhoneではDualsenseとして認識しているようだ。それぞれのボタンを押してみて驚いたのが、このコントローラーはDualsenseのほぼ全てのボタンをカバーしている。

  • 右上のメニューボタンはオプションボタン
  • 右下のホームボタンはPSボタン
  • 左上のビューボタンはキャプチャボタン
  • 左下のキャプチャボタンはタッチパッド左側押し込み

つまり画面に指を伸ばすのはタッチパッドをスワイプする操作やタッチパッドの左右を認識するゲームだけ。

たとえばデスストランディングならコミュニケーションボタンはタッチパッドの右側なのでコントローラーでは操作できない。ほかにはゴーストオブツシマやデトロイトのようなタッチパッドをスワイプしたりコントローラーを傾ける操作が必要なゲームも遊ぶことはできない。

とはいえそんな操作に対応しているゲームの方が少ないので、そうそう困ることはないだろう。

アダプティブトリガーの押し込み判定には非対応

リモートプレイでアストロボットを試しにプレイしたのだがアダプティブトリガーをぐっと押し込む操作には一切対応していない。おそらくはDualsenseの押し込み判定が特殊なため汎用コントローラーでは対応できないのだろう。

とはいえアストロボット並みにDualsenseをフル活用したタイトルはそうないのでほとんどの場合困ることはないと思う。

使用感

使用したスマホはiPhone15Pro、Wi-Fiは5GHzに接続。PS5は有線LAN。動きの少ないゲームならリモートプレイでも問題ないことは分かりきっているので今回プレイするのはアクションゲーム。チョイスしたのは以下のタイトル。

  • モンハンワイルズ
  • キングダムハーツFM
  • 仁王3(体験版)
  • アストロプレイルーム
  • ゼンレスゾーンゼロ

ワイルズはアルシュベルドなど強めのモンスターをメインに1時間ほどプレイ。キングダムハーツFMは全編通してプレイ。仁王3は最初のボスを倒して数時間のところまでプレイ。アストロプレイルームは前述の通りまともにプレイできなかったのでノーカウント。ゼンレスゾーンゼロは戦闘をメインに1時間ほどプレイ。

遅延は問題なし(個人差あり)

みんなが一番気にしているであろう入力遅延に関してだが、結論を言うと殆ど問題ない。モンハンの太刀の見切りも仁王3のパリィも、ジャスト入力を求められるいずれのゲームにおいても全く問題なくプレイができた。

厳密には遅延はあるんだろうけど俺には体感できなかったと言うべきだろうか。俺は120fpsと60fpsの見分けがつかないしゲームはいつもテレビでやってるし、モニターの応答速度とか入力遅延とかこれまで殆ど気にした事がないから鈍感なだけという可能性は大いにある。

だから普段俺と同じようにテレビでゲームをする人やこれまで入力遅延を意識したことのない人は全く気にする必要はないと思う。

6.1インチの画面は小さい

操作性に何一つ不満はないのだが唯一問題があるとすれば画面がかなり小さいこと。6.1インチならまあまあ遊べるだろうと思っていたが甘かった。

とにかく文字が小さくて全然見えない。UIの大きさを設定で変更できるゲームならいいけどそうでなきゃ本当に見えない。というのもリモートプレイだと画面の左右に帯がついて全画面表示にならないため思ってるよりも画面は小さくなってしまう。

6.1は厳しいが6.7インチ、6.9インチのスマホなら多少はマシかもしれない。それかスマホゲームのように全画面表示だったら最高に使いやすかったと思う。

とはいえスマホでのリモートプレイはあくまでもサブ環境。使用頻度はメイン環境のテレビより高くなる予定はないので、リモートプレイを大きい画面でやりたいならPS Portalを買った方が幸福度は高いと思う。

PS Portalのメリットも見えた

ハプティックフィードバックのないコントローラーで遊ぶアストロボットは驚くほど楽しさに欠ける。やはり手のひらで「感じる」体験は素晴らしい。改めてDualsense の凄さを思い知ったと同時に、それこそがPS Portalの圧倒的なメリットなのだと再確認できた。

それにPS Portralなら画面も8インチと大きい。持ち運びが苦にならない人や家でしか使う予定がない人にはうってつけの製品かもしれない。

最高に”ちょうどいい”コントローラー

一万弱という価格にして付加価値モリモリのスマホ用コントローラー「Gamesir G8 Galileo」は、記念すべき俺の一台目にしてゴールと言って差し支えない最高の買い物だった。

これでテレビ前のソファーという定位置から解放されてゲームをより自由な場所でプレイできるようになる。やっと俺にも寝転がってPS5を遊ぶという選択肢が生まれた。

今後はPS5稼働率の増加と積みゲーの消化、ひいては怠惰なアラサー男性のQOL向上に大いに寄与してくれることを願う。

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